3月下旬~4月上旬 温湯種子消毒
- JAの施設内に設置してあり、一度に40Kg(5Kg/×8袋)の種子を消毒することができます。
- 60℃で10分消毒実施後に隣の冷却槽に移して冷却します。
- 冷却槽の中で十分に冷めるように、ネットの中まで冷水を循環させます。
- 冷却された種籾を専用の脱水機にかけて、それぞれの生産者の元へ運ばれます。
4月上旬~下旬 播種(はしゅ)
- 土と種籾を同時に入れることができ、播種機から出てくると育苗ポットに土が入り、種籾が播かれた状態になっています。
- 育苗ポットの1穴に平均3粒の種籾を落としていきます。
- 播種された育苗ポットです。100㎡(10m×10m、役30坪)で平均20枚程度必要になります。
- 播種された育苗ポットを暖かいビニールハウスに敷き詰めていき、その後、散水機でしっかり水を与えます。
4月中旬~5月中旬 育苗
- この頃のハウス内温度は18℃~20℃が目安となっており、晴天日には換気を行い、最適気温を保つようにします。
- 苗の長さは12cm程度。第4葉まで出てきたら田植えに最適な状態になっています。
- 第1葉からさらに葉が伸びてきており、これを「分けつ」と言います。「分けつ」を確保することが収穫量にも繋がります。
5月上旬~中旬 代かき(しろかき)
- トラクターに取り付けた、何枚もの刃が付いている機械で砕土し、土と水を混ぜて滑らかにします。
- 代かき前の圃場です。水が入る前に一度圃場を耕してはいますが、土塊(土のかたまり)が確認でき、地表も均等になっていないため、代かきは必ず必要になります。
- 代かきがほぼ完了した圃場です。代かき前と比べて土塊はほぼ無くなり、水面が滑らかになっていることがわかります。これで田植えの準備は万端です。
5月中旬~6月上旬 田植え
- まっすぐ植えるのは意外と難しく、曲がってしまうと、収穫しづらくなってしまいます。
- 苗と肥料の補充です。一度に積める量に限りがあるため、圃場全て植えるには何度も補充しなければなりません。
- 田植え機の後ろから等間隔にどんどん植えられていきます。
- 生産者にとっては植えられた苗が活着(かっちゃく:根付くこと)するまでは安心できません。
7上旬 幼穂形成期
- 穂の中に小さな小さな穂が出来始める時期で、その小さな穂が徐々に成長し、稲の中から出てきて、稲穂となります。
- 幼穂形成期~20日間程度の間を冷害危険期と言い、この期間に低温が数日続くと、米が実らず収穫量が大きく減少してしまいます。
7月下旬~8月上旬 出穂(しゅっすい)期
- 出始めは、いずれ花が咲き米となる部分が密着しております。徐々に開くように穂の形になっていきます。
- 徐々に伸びてくると、写真のように穂が開いてきます。
- 田植え時には1本の苗でしたが、今ではこんなに大きな株になっています。
- 今は遠くからでは穂が見えませんが、しばらくすると道路からでも穂が伸びてきていることが確認できるようになり、開花期を迎えます。
8月上旬 開花期
- 5月に田植えをした稲は、夏になると葉を増やすのをやめ、稲をつくり始めます。出穂すると一斉に開花が始まります。
- 写真ではあまり目立ちませんが、白くて小さな水稲の花が咲いています。
9月中旬 収穫期
- コンバインで収穫された稲(籾)はコンバインの中に貯留され、ワラは後方から排出されます。
- 籾はコンバインからトラックに排出され、乾燥場へ向かい適正な水分まで乾燥され、その後、調整施設での再乾燥・調整により玄米となり出荷されていきます。